研 究 報 告 書

報告書名:

工業技術研究報告書
 

報告書番号:

No.39
 

報告書年度:

2010
 

研究種別:

競争型委託研究
 

テーマ名:

マグネシウム合金管の浮動拡管プラグ曲げ加工技術の開発
 

副 題:


 

担当者:

(研究開発センター)白川 正登、本田 崇
(下越技術支援センター)山崎 栄一
 

抄 録:

浮動拡管プラグ曲げ加工技術のマグネシウム合金管への適用を試み,その加工性について評価を行った。その結果,曲げ比(曲げ半径/曲げパイプ外径)1.7の厳しい曲げ加工が可能であることを示した。さらに,同加工法における円管曲げにおいて,曲げ加工性の向上と曲げパイプのさらなる形状の改善を目的にプラグの形状に工夫を加え,テーパ形状を付与した拡管プラグを用いて加工試験を行いその効果について調べたが,成形性改善の効果は確認されなかった。さらに,曲げ部の金属組織観察を行い,加工温度の影響について調べたところ,曲げ各部に双晶変形を確認するとともに,加工温度を高くにすることにより動的再結晶を利用した成形性に富む加工の可能性を示した。
 

緒 言:

マグネシウム合金は,実用金属としては最も軽い材料であるとともに,比強度に優れた材料である。また,パイプ材は中空構造であることから重量に比して高剛性であり,軽量化やコストダウンに適している。これらの特長を生かし,例えば車両用のシートフレーム部品などの構造部材に適用した場合には,強度と軽量の両立が可能となり,今後の用途拡大が期待できる1)。
一方,偏平,偏肉等が小さく曲げ断面形状が良好で,かつ半径の小さい曲げが可能なパイプの加工法のひとつとして浮動拡管プラグ曲げ加工法が報告されている2)3)。著者らは,前報4)において,マグネシウム合金管の曲げ加工に適用可能な温間浮動拡管プラグ曲げ加工装置を開発し,円管および異形断面管の曲げ加工が可能であることを示した。
また,浮動拡管プラグ曲げ加工では,曲げにともない拡管プラグが曲げ内側に移動するため,内側ほどより大きく拡管され,大きなせん断変形を受ける(図4(a)参照)。そこで,拡管プラグ形状を単純な球形ではなくr付プラグとすることで,せん断変形を抑え,加工限界,偏肉率,表面粗さを小さくする効果があることが報告されている5)。
本研究では,マグネシウム合金管の浮動拡管プラグ曲げ加工における加工性を評価するとともに,曲げ加工性の向上と曲げパイプのさらなる形状の改善を目的に,テーパ形状を付与した拡管プラグを用いて加工試験を行い,その効果について調べた。さらに,曲げ部の金属組織観察を行い,加工温度の影響についても検討したので報告する。
 

資 料:

02H21Mg合金の浮動拡管プラグ曲げ.pdf(約1,653.36 Kバイト)