研 究 報 告 書

報告書名:

工業技術研究報告書
 

報告書番号:

No.25
 

報告書年度:

1996
 

研究種別:

実用技術研究
 

テーマ名:

レーザによる薄板の精密安定化溶接に関する研究(第3報)
 

副 題:


 

担当者:

田中 亙(中越技術センター)
小池 隆之(〃)
須貝 裕之(〃)
平石 誠(〃)
 

抄 録:

 CO2レーザ溶接の実製品への応用を図った。ステンレス容器では、板厚0.4+0.6mmのSUS430に対して円周重ね溶接を行い、要求仕様に適合する熱ひずみの小さな溶接を可能にした。気化器パイプでは、SUS304と黄銅(C2600;7-3黄銅)の異材接合が可能であることを確認した。従来のロウ付工程の省略に可能性を見いだしたが、ブローホール発生などの課題を残した。
 

緒 言:

 レーザによる溶接の特徴はいくつかあるが、一つはそのビームが高いエネルギー密度を持つことである。このため、ワークに対する総入熱量を小さくでき、また入熱域も制御しやすい。このことは、ワークの熱変型や熱影響部の抑制を可能にする。また、ビームの直進性が高く、ワークと加工ヘッドの距離を長くとることが出来るのも特徴として挙げられる。このことにより、従来形溶接機のトーチが入らないような狭隘な場所の溶接や、V字形状の谷底の溶接などアーク溶接では不得意とされる溶接が可能となる。
 レーザ溶接はこのような高品位かつ加工自由度の高い溶接方法として普及し始めている。工程の短縮を目的としてあるいは設計の柔軟性を求めて機械加工や鋳鍛造加工、他の接合方法からレーザ溶接を利用した加工に製造方法を転換したという事例が多く聞かれるようになってきた。
 前報では、実製品にレーザ溶接を適用することを想定し、薄板を対象とした際に特に問題になると思われる接合部のギャップやビームのねらいずれについてその許容量を調べ、また各種継手形状への応用を検討した。
 本報では、実際の製品に用いられる薄板部品を取り上げてレーザ溶接の適用を検討した。実験用の試料ではなく実製品を用いることにより、これまでに得られた実験データの妥当性、そしてレーザ溶接の実用性を検証したい。
 

資 料: