研 究 報 告 書

報告書名:

工業技術研究報告書
 

報告書番号:

No.27
 

報告書年度:

1998
 

研究種別:

提案公募型技術開発研究
 

テーマ名:

熱交換建材を用いる省エネルギー・克雪住宅の開発
 

副 題:


 

担当者:

梅村 晃由(長岡技術科学大学)
上村 靖司(〃)
柳 雄一(ヤナキ株式会社)
 

抄 録:

 高断熱・高気密の住宅に残された、換気、結露、屋根雪処理の問題を、省エネルギーの観点から解決する、新しい住宅を、発明者の蝸Y一と大学との共同で開発する。特色は、住宅の屋根や床や壁の建材として、暖房廃熱や太陽熱等を含む空気を流す熱交換パネルを用いることにある。この研究の目的は、実験用小住宅を建築して、パネルの性能から予測される効果が、実験の建物で成立するか否かを知ることであり、この報告では、主に建築された実験用住宅の内容が述べられている。
 

緒 言:

 高断熱、高気密の住宅が雪国にも広く普及し、住宅の省エネルギー化を進めるにしたがって、換気、結露、屋根雪処理がより深刻な問題となってきた。
 柳雄一は、六角形の突起を持つ指示板と、この上に張った金属板との隙間を流れる空気が、外の空気と熱交換をするパネルを発明し、屋根だけでなく、床や壁の建材としても、用いられることに気付き、S&S(スノー&ソーラー)と呼ぶ省エネルギー克雪住宅の概念を持ち出した。
 梅村は、その構造と機能を検討するとともに、伝熱と除湿の性能を実験室的に調べ、屋根や床の建材として、満足すべき性能を得られるものと予測し、建築用空調パネルと呼んだ。そして、熱交換パネルと呼ぶことにした。
 この研究では、長岡市に、このパネルを組み込んだ高断熱高気密の実験用小住宅を建て、積雪時に、暖房熱がどの程度、融雪に有効利用されるかをみる。そして、壁と床にも組み込まれた熱交換パネルに、どのように暖房空気を流したら、快適な室内温度と湿度の分布が得られるかをみる。また、積雪のない寒い時期には、空気を流す方向を逆にすると、パネルが太陽の放射熱を吸収して、温風を室内に供給するソーラー暖房装置として働くので、この性能がどれだけの大きさをもち、どれだけの省エネルギー効果を持つかを検討する。さらに夏の晴れた夜には、屋根からの放射冷却が行われ、得られる冷風により、冷房装置として働くことになるが、実際の気象条件のもとで、この機能がどれだけの省エネルギー効果をもたらすかも調べる。
 

資 料: