研 究 報 告 書

報告書名:

工業技術研究報告書
 

報告書番号:

No.32
 

報告書年度:

2003
 

研究種別:

共同研究
 

テーマ名:

有機金属の積層コンデンサーへの応用研究
 

副 題:


 

担当者:

吉井 明人(ナミックス株式会社)
鈴木 憲一(〃)
横山 公憲(〃)
高松 秀機(〃)
北村 昌広(〃) 
渡邉 健次郎(研究開発センター)
紫竹 耕司(〃)
佐藤 健(〃)
 

抄 録:

積層セラミックコンデンサーの小型大容量化に伴う、内部電極の薄膜化に適用可能な導電性ペーストの開発を行った。本研究では、金属有機酸塩を有機溶剤に溶解させてペースト化する有機金属法により、卑金属であるニッケル有機酸塩と非アミン系溶剤を用いたペーストの作製を検討した。
酢酸ニッケルとテトラエチレングリコールを主剤として選定し、ペーストを作製した。さらに、このペーストをスクリーン印刷し、塗膜を焼成した結果、粒径が数10nmの微粒子で形成された導電膜が得られた。
 

緒 言:

近年、電子機器の小型軽量化に伴い、それに実装されるチップ部品も小型化、薄型化が進展している。チップ部品の一つである積層セラミックコンデンサ(MLCC)についても小型化、大容量化、そして低コスト化のための研究が盛んに行われている。
MLCCは、誘電体層と内部電極層が交互に数百層積層された構造となっている。上述の小型、大容量化に伴い、内部電極層、誘電体層共に近年著しく薄膜化しており、内部電極層については、将来1μm以下の層厚が必要と言われている。また、低コスト化に伴い、内部電極に使用される金属はパラジウム等の貴金属から、ニッケルや銅等の卑金属が使用されるようになってきた。
内部電極の形成に使用される導電性ペーストは、一般に金属粒子を高分子を含む粘調液体に分散させたものであるが、この金属粒子は従来、粉砕法等のいわゆるブレークダウン方式で製造されていた。しかし、上述の薄膜化に対応するためには、数十nm以下の粒径が必要であり、この方式では微粒化に限界がある。このため、近年、より微細な粒子が製造可能な、湿式化学還元法やCVD法等のビルドアップ方式に移行しつつあるが、その一つに、金属有機酸塩を有機溶媒に溶解させてペースト化する有機金属法がある。この方法は金属塩の溶解過程あるいはペーストの焼成過程で金属粒子を析出させ、焼成膜を得るもので、製法の容易さが特徴であるが、これまでは金属粒子が容易に析出する貴金属塩の研究が主であった。また使用される有機溶剤も溶解性の高いアミン系溶剤を用いる例が多く、焼成時に窒素酸化物等の有害ガスが発生するという問題があった。
そこで本研究は、卑金属であるニッケル有機塩と非アミン系溶剤を用いた内部電極用ペーストの開発を目的として、
(1)ペーストの主剤となる有機溶剤の選定
(2)ペースト化の方法について、加熱溶解
法と水溶液からの作製法の検討
を行った。

 

資 料:

共同3−有機金属.pdf(約164.26 Kバイト)