研 究 報 告 書

報告書名:

工業技術研究報告書
 

報告書番号:

No.25
 

報告書年度:

1996
 

研究種別:

実用技術研究
 

テーマ名:

ニット製品への機能性付与に関する研究
 

副 題:

ニット製品に及ぼすアンチセット染色の効果
 

担当者:

佐藤 清治(十日町センター)
石本 陽太郎(〃)
小林 豊(〃)
高橋 靖(素材応用技術センター)
 

抄 録:

 羊毛ニット製品の風合(特にボリューム感)を向上させるために、酸化剤として過酸化水素を用いてアンチセット染色を実施した。その結果、この染色法は通常の染色と比較して、強伸度、白度については良好であった。染料の分解による色振れの問題もほとんどなく、十分な風合向上も確認することができた。
 

緒 言:

 最近の羊毛のヒット商品の一つとして、形態安定加工(形状記憶、形態保持、形状回復)を施した商品があり、綿シャツ製品のそれには及ばないまでも実用性のある商品として好評を得ている。その加工方法は、セルメモリー加工のように羊毛にタンパク質を導入する手法や、HE制御(ハイグラルエキスパンションの制御)に観られるように酸化剤を用いて、羊毛が本来有しているクリンプ構造を保持させるような手法(アンチセット染色)等である。特に、HE制御に用いられる手法は、@特別な助剤を用いない、A糸のクリンプ構造を保持させることができるために、ニット本来の特徴である“ふっくらとしたボリューム感”を発現させられる。という理由で、綛染めと比較して風合いの低下があるチーズ染色に対して、非常に有効な方法であると言える。しかし、この系では染料に対して最も不都合と思われる酸化剤を仕様するために、その有効性を十分に認識するに至っていないのが現状である。
 そこで、当研究ではこの染色系における種々の問題点を把握検討することによって、その可能性と実用化に向けて試験を実施した。
 

資 料: