研 究 報 告 書

報告書名:

工業技術研究報告書
 

報告書番号:

No.26
 

報告書年度:

1997
 

研究種別:

共同研究
 

テーマ名:

レーザー利用によるハードディスク表面検査の高速化に関する研究(第2報)
 

副 題:

斜方入射による凸凹欠陥判別
 

担当者:

長谷川 直樹(研究開発センター)
野中 敏(〃)
稲村 正(〃)
 

抄 録:

 金属鏡面上の欠陥検査において、凹欠陥と凸欠陥を従来に比べ安定に判別する方法を提案する。レーザビームを斜めから入射し、凸欠陥検出器を入射側に設け、凸欠陥による後方散乱光だけを選択して検出する方法である。実際のハードディスク表面検査装置を使い試験を行った結果、垂直入射で広角散乱光を検出する従来の方法に比べ、凹凸判別をより安定に行えることが確認できた。
 

緒 言:

 ハードディスク等の記録媒体が高密度化する中で、媒体表面の欠陥に対する許容度はますます厳しくなってきている。欠陥は全ての製造工程で発生する可能性があり、その形状、大きさは様々である。これらを検出、判別するための検査機があるが、市場の要求を満たすまでには至ってない。
 そこで、各種欠陥の最適な検出方法および欠陥種別の判別方法を確立し、ハードディスク表面検査の性能向上を図ることを目的に、平成7年度から金属鏡面上の欠陥に対するレーザビームの散乱分布を把握するための基礎研究を行ってきた。
 平成7年度には、計算機シミュレーションにより、レーザビームを斜方入射させ、入射方向に戻ってくる後方散乱光を比較することにより、凸欠陥と凹欠陥の判別がしやすくなることを見出し、散乱光分布測定用試験器等を用い基礎的な実験を行った。その結果、静止した欠陥に対するこの方法の有効性が確認できた。
 今年度は、実際のハードディスク表面検査装置を使い、さらに動的な実際のハードディスク表面検査装置を使い、さらに動的な実証試験を行った。
 提案する斜方入射凹凸判別方法では、レーザビームの入射角を垂直方向から60゜とし、凸欠陥信号検出器を入射側に、凹欠陥信号検出器を正反射方向側に設置した。凸欠陥信号検出器で凸欠陥による後方散乱光だけを選択的に検出することにより、凹凸判別性能を向上させることがねらいである。
 この方法と、従来の垂直入射で広角散乱光により凸欠陥を検出する方法との比較試験を行った結果、従来法では凹欠陥を凸欠陥として誤認識する危険性がある一方、提案した方法では凹欠陥による散乱光が凸欠陥信号検出器に検出されず、従来より安定した凹凸判別が可能であることが確認できた。
 

資 料: