研 究 報 告 書

報告書名:

工業技術研究報告書
 

報告書番号:

No.24
 

報告書年度:

1995
 

研究種別:

戦略技術開発研究
 

テーマ名:

プラスチックの変形と金属の冷却条件
 

副 題:

射出成形金属設計支援システム開発研究
 

担当者:

磯部 錦平(化学・繊維研究室 複合材料科)
長谷川 雅人(〃)
小林 豊(〃)
 

抄 録:

 製品モデルとしてU字形(90+60+90o H=25o t=3o)を選定し、内径6mmの銅パイプを冷却管として鋳込んだ亜鉛合金製の簡易型を作成し、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂をそれぞれ標準グレードおよびフィラー入り樹脂を成形した。CAEをとおして金型内の冷却管位置や冷却条件がプラスチック射出成形品のそり変形に与える影響について調べた。金型表面の温度分布の計算による比較では、冷却管がキャビティ荷近い方が冷却油の温度差がより直接的に反映されることが再現された。ポリカーボネートでは、冷却油の温度にかかわりなく冷却管とキャビティの距離の近い方が変形量の小さいことが分かった。また、いずれの場合もキャビティ側の温度の上昇にともなって変形量が減少した。ガラスフィラーの入ったポリカーボネートおよび結晶性樹脂であるポリプロピレンでは金型構造、冷却条件による顕著な変形量の差異は生じなかった。そり変形解析シミュレーションでは、変形パターンについては実験結果と一致したが、変形量については再現できなかった。
 

緒 言:

 プラスチック成形品のそり変形による不良対策は、成形品の種類を問わず古くて新しい問題である。特に最近では金属の代替品としての使用が多くなってきており成形品の寸法精度の向上が求められてるにもかかわらず、コストダウンの要求から、高価なエンプラから価格の安い汎用プラスチックへの転換使用が増えており、高度な成形技術が要求されている。
 当センターでは、射出成形金型設計支援システムの開発としてCAEと簡易金型を組み合わせ、安価金型開発の基礎データを得るための研究を行ってきた。今回このシステムの例として、プラスチック成形品のそり変形に与える影響を調べる目的で、簡単な構造のモデルで簡易金型を製作し冷却条件などとの関係を求め、さらにコンピュータによるシミュレーション解析の結果と比較したので報告する。
 

資 料: