研 究 報 告 書

報告書名:

工業技術研究報告書
 

報告書番号:

No.35
 

報告書年度:

2006
 

研究種別:

共同研究
 

テーマ名:

CSP(チップサイズパッケージ)用極小径穴打ち抜き金型の研究(第2報)
 

副 題:


 

担当者:

進藤 賢士 (株式会社南雲製作所)
和久井 敏夫(    〃    ) 
舟見 豊  (    〃    ) 
宮下 孝洋 (研究開発センター )
紫竹 耕司 (    〃    )
石川 淳  (    〃    )
田村 信  (上越技術支援センター)
 

抄 録:

半導体の実装に使用されるポリイミドフィルムにφ0.1〜0.2mm程度の小径穴を多数個打ち抜くための金型製造技術の確立を目的に研究を行った。昨年度に引き続き,硬さが60HRC程度の金型鋼を対象に,必要とされる小径穴をドリルで直接加工するための加工技術の確立を目指して研究を行い,小径ドリル加工におけるドリル折損予知に関して,切削力(スラスト力)のモニタリングについて検討した。また,小径穴を有するダイプレートの耐久性向上を目的とした表面処理方法について検討した。
 

緒 言:

近年,携帯電話に代表されるように電子機器の小型化・薄型化・高機能化が進んでいる。これらに用いられる半導体パッケージも小型化が要求され,BGA(Ball Grid Array)構造のCSP(Chip Size Package)が多く用いられるようになってきている。このCSPの基板材料であるポリイミドフィルムにはハンダボールが搭載されるφ0.1〜0.2mm程度の導通用の穴が0.5mm程度の間隔で加工される。ポリイミドフィルムへの穴あけにはレーザや金型が用いられる。
 本研究では昨年度より,金型による穴の打ち抜きのための金型設計ならびに金型製造技術の研究を行ってきた。
小径穴の打ち抜き金型製造技術のなかで,ダイプレートに打ち抜き穴径とほぼ同一寸法の穴を加工する必要がある。この加工について,昨年度は能率や加工面精度などの点で放電加工に対して優位性があるドリル加工にて,熱処理済みの高硬度金型鋼に直接,所定の小径穴加工を行う技術について研究を行い,ドリルの選定,最適加工条件の把握などの知見を得て,実用化への目処を立てた。
 本年度は高硬度金型鋼への小径穴ドリル加工技術について,ドリルの折損予知技術の検討を行った。ドリルによる穴あけ加工において,加工中のドリル折損は加工ワークにダメージを与えることが多く,本研究での対象金型のなかで,ダイプレートは多数穴を有することから,ドリル折損の影響は大きく,それまでの加工が無駄になってしまう。
一般に工具折損予知として,切削力や振動加速度,AE(Acoustic Emission)信号などのモニタリングが利用されることが多い1)。本研究での小径ドリル加工において,これら信号が折損予知に利用できるか検討した。本報では加工時に発生する切削力の工具送り方向成分(スラスト力)について,検討した結果を記す。
また,昨年度の研究において試作した金型を用いてポリイミドフィルムの打ち抜き試験を行ったところ,目標打ち抜き回数前にダイ穴の顕著な摩耗が観察された。原因としていくつか考えられたが,対策のひとつとして,ダイプレートの耐摩耗性を向上させるための表面処理方法を検討することにした。ここではイオンプレーティングによるCrNコーティングと塩浴窒化処理について,おもにダイ穴内面まで処理可能かというところに観点をおいて検討した結果について記す。
 

資 料:

CSP(チップサイズパッケージ)用極小径穴打ち抜き金型の研究2.pdf(約124.79 Kバイト)