研 究 報 告 書

報告書名:

工業技術研究報告書
 

報告書番号:

No.37
 

報告書年度:

2008
 

研究種別:

競争型受託研究
 

テーマ名:

金属ペーストを用いたカーボンナノチューブの生成
 

副 題:


 

担当者:

佐藤 健(研究開発センター レーザー・ナノテク研究室)
 

抄 録:

Ni薄膜を低温焼成で形成できる有機金属ペーストを利用して、CNTを局所的に成長させることや金属とCNTを複合させた薄膜導体の形成などが可能になると考えられる。ここでは、このペーストに関する解像性向上のための組成の検討やCNT成長条件の検討を行った。
 

緒 言:

 平成14〜15年度に行った共同研究において,Ni薄膜を低温焼成で形成できる有機金属ペースト(以下,Niペーストと記す)を新規に開発した。このペーストは,Niの有機金属塩を有機溶媒に溶解させるという簡易な手法で作製できるので低コストである。焼結は,昇温による有機成分の分解により,Niのナノ粒子が析出し,やがて融着により,金属薄膜を形成するというメカニズムで行われる。
 NiやFeなどの遷移金属のナノ粒子は,カーボンナノチューブ(以下,CNTと記す)の成長触媒として機能することが知られている。基板上にこれらのナノ粒子を担持しておき,管状炉などの中で,メタンなどの原料ガスを流して反応させることにより,CNTが生成する。
 開発したNiペーストは,焼結の過程でナノ粒子を析出するため,CNTの成長触媒としても機能することがわかった。
一般に金属ナノ粒子の担持には,スパッタリングや蒸着などが用いられ,このパターニングにはフォトリソグラフィー工程が必要となるので高コストであるが,このペーストを使用する場合は,ペースト自体が低コストであることに加え,スクリーン印刷を適用することにより,パターニングが容易になるという利点がある。
これを利用して,CNTを局所的に成長させることや金属とCNTを複合させた薄膜導体の形成などが可能になると考えられる。
 独立行政法人科学技術振興機構の平成18年度「シーズ発掘試験」において,このペーストに関する解像性向上のための組成の検討やCNT成長条件の検討を行ったので報告する。

 

資 料:

金属ペーストを用いたカーボンナノチューブの生成.pdf(約406.19 Kバイト)