研 究 報 告 書

報告書名:

工業技術研究報告書
 

報告書番号:

No.42
 

報告書年度:

2013
 

研究種別:

共同研究
 

テーマ名:

力覚モニター付バフ研磨機の開発
 

副 題:


 

担当者:

研究開発センター 中部 昇、五十嵐 晃、小林 豊、坂井 朋之
株式会社ハセガワマシーナリ 長谷川 博、長谷川 聡、佐藤 高幸、高島 伸之
 

抄 録:

バフ研磨作業において作業者がワークを押し付ける力とその際にバフとの間に発生する摩擦力をリアルタイムに計測,作業者にフィードバックすることが可能なバフ研磨機を開発した。まず,研究用試作機を開発することにより,研磨時において主軸に作用する荷重を計測する軸受機構およびモータの電流変化を基にした軸トルク推定手法を確立し,実験によりこれらの妥当性を確認した。これらの結果を基に,研磨現場で実証試験を行う実証用試作機を製作した。
 

緒 言:

バフ研磨作業は図1 に示すように高速回転する布製の円盤(バフ)に工作物(ワーク)を接
触させて鏡面などに研磨する作業であり,現在大量生産向けに機械化は進んでいるものの,大型,複雑形状のワークでは未だ職人による手作業に依存している。近年,研磨職人の高齢化に伴い熟練技能の伝承が急がれており,県内でも燕市磨き屋一番館での後継者育成活動などが知られている。研磨作業者はワークをムラなく均一に研磨するために,バフに押し付ける際の力加減を微妙に調整し,さらにその感覚の変化から両者の摩擦状態を読み取ることで研磨剤の投入タイミングを計るなど,作業時における力覚は仕上がりに大きく影響する要素であるといえる。
工業技術総合研究所ではこれまでバフ研磨作業の伝承支援を目的として,作業時におけるバ
フの動かし方や力覚を計測する装置を開発し1),特に力覚において熟練者・非熟練者に差があることを明らかにした2)。この結果は外観から窺うことができない力覚情報を,指導する側・される側で共有することの難しさを表しており,力覚情報を可視化することは両者の情報共有を助け,より円滑な技術伝承の実現に有用であると考えられる。また,生産管理の観点からも,例えば比較的大量の製品を複数の作業者で分担して加工する場合や,以前に他の作業者が行った作業を引き継ぐ場合などにおいて,作業時における力覚情報を作業者間で共有することは困難であり,仕上がりのばらつきが問題になることも多い。
そこで,本研究では研磨時における作業者の力覚,すなわち作業者がワークを押し付ける力
(以下押付力)とその時に発生するバフ/ワーク間の摩擦力をリアルタイムでモニター・表示可能なバフ研磨機を開発することを目的とした。
本研究ではまず力覚計測技術の確立を目的として研究用試作機を開発し,その結果を基に研
磨現場で実証試験を行う実証用試作機の開発を行った。
 

資 料:

5_H24報告書(論文2).pdf(約401.77 Kバイト)