研 究 報 告 書

報告書名:

工業技術研究報告書
 

報告書番号:

No.37
 

報告書年度:

2008
 

研究種別:

創造的研究
 

テーマ名:

食品産業支援の化学チップ開発
 

副 題:


 

担当者:

永井 直人(下越技術支援センター)
笠原 勝次(   〃      )
佐藤 健 (研究開発センター  )
 

抄 録:

 数cm程度の大きさのプレート上にカバーグラスを傾斜をつけて配置し,その隙間に溶媒や溶液を導入して流れを形成して試料の組成物をプレート上に分離・展開する方法を開発した。流れはプレートの異なった場所に異なった表面張力の物質を吸着させる。その吸着物質を赤外分光やラマン分光などのマイクロプローブを利用して組成や化学構造の変化を議論できる。
 

緒 言:

 近年,「食の安全・安心」の観点から食品中に混入する異物や残留農薬,産地や表示偽装などが問題となっている。新潟県は米や清酒などの特産品が多数存在し,食品製造業も多くあることから本問題で大きな影響を受ける可能性が高い。しかし,一般に加工食品は多種類の組成物で構成されており,その問題の原因を明らかにするための分析は容易ではない。
 材料の構成物を分離分析する手法としてはクロマトグラフィーの手法を使ったものが多く1),分離のための前処理で時間がかかる場合が多いうえ,同一の物質に関して主構成物質から不純物まで分析するには多大な時間を要する。最近は-TAS(Total Analysis System),やLab-on Chipと呼ばれる手法によって小さいチップ上で血液やタンパク質やDNA解析を行うシステムが考案されている2)。これらは一般に集積化技術を利用して多くの種類の分子をチップ上に植えつけたり,微細な流路を作ってチップ上で反応を起こさせたりするものである。検出は蛍光色素を使い目的物質を効率良く検出するのが主流であり,これらの方法は微細加工技術や集積化技術を要するためコストがかかる問題があった。
 本研究では食品分析のために低コストで主構成物から微量不純物まで多様な分析に適用可能な革新的チップ開発を目指している。
 今年度は基礎的な原理の確立を行ったので,それに関して報告する。
 

資 料:

食品産業支援の化学チップ開発.pdf(約878.13 Kバイト)