研 究 報 告 書

報告書名:

工業技術研究報告書
 

報告書番号:

No.32
 

報告書年度:

2003
 

研究種別:

提案公募型技術開発研究
 

テーマ名:

拘束強加工によるチタンの結晶粒微細化技術の開発
 

副 題:

およびその加工プロセスへの応用展開
 

担当者:

鎌土 重晴(長岡科学技術大学)
奥村 勇人(〃)
 

抄 録:

ゴルフクラブヘッドのパフォーマンス向上を目的として、フェース材に用いられる準安定b型Ti-20%V-4%Al-1%Sn合金に冷間クロス圧延および時効処理を行い、ミクロ組織および引張特性を評価した。クロス圧延した試料では結晶粒が等方的に変形し、引張特性の面内異方性が改善されるとともに、引張強さ、0.2%耐力も向上する。さらに、時効を行うことにより、0.2%耐力の平均値は1132MPaに達する。この試料をゴルフクラブのフェースに適用した場合、板厚は従来材の2.7mmから2.45mmまで薄肉化が達成できる。その結果、たわみは約16%増加し、より高反発のフェースが作製可能となる。
 

緒 言:

チタンは、比強度や比剛性が高く、かつ耐食性に優れる等の特徴から、その用途が拡大しつつあり、介護用機器、産業用機器等の民生用部品に利用されている1)。最近ではゴルフクラブヘッドにチタンおよびチタン合金の適用が盛んである1, 2)。
 従来、ゴルフヘッド用素材としてはa+b型チタン合金であるTi-6%Al-4%V合金が主流であったが1)、フェース部分にはb型チタン合金が使われ始めている。b型チタン合金は高強度である上、結晶構造がbccであるため冷間加工性に優れ、加工による強度の向上が容易である。また、αやa+b型に比べて弾性率が低く、大きなたわみが得られる。このような性質は、ゴルフクラブヘッド用のフェース材に適している。また、フェースは、板厚が薄いほどたわみが大きく高反発となり、飛距離が増す。したがって、フェース材の強度を向上させ、薄肉化することによって、さらなるパフォーマンスの向上が可能となる。
 現在、フェースに用いられているb型チタン合金の結晶粒径は約50mm程度で、この材料では、フェースの肉厚は2.7mmが限界となっている。本研究では、準安定b型Ti-20%V-4%Al-1%Sn(SAT-2041CF)合金3)を供試材とし、圧延加工と熱処理を組み合わせた加工熱処理を行い、高強度、高靭性化を図り、フェース材としてのパフォーマンスの評価を従来材との比較により行った。
 

資 料:

提案3−チタン.pdf(約750.66 Kバイト)