研 究 報 告 書

報告書名:

工業技術研究報告書
 

報告書番号:

No.24
 

報告書年度:

1995
 

研究種別:

実用技術研究
 

テーマ名:

電子制御機器の電磁ノイズ対策の関する研究
 

副 題:


 

担当者:

稲村 正(機械・電子研究室 電子科)
名川 久美子(〃)
 

抄 録:

 電子機器内のプリント配線板から放射される電磁界の時間変動をシミュレーションするプログラムを開発した。これを、誘電体上のマイクロ・ストリップ線路に適用し、線路に給電した後一定時間毎の放射電磁界分布を求めた。 
 

緒 言:

 電磁ノイズとは電子機器からの不要輻射であるから、これが外部に漏れないように厳重にシールドすればそれで対策は十分といえる。しかし、コスト低減を強いられる民生機器でさらなる部品追加は認めがたいのが現状である。つまり回路配線やインタフェース・ケーブルの引き回し、部品選択を工夫して放電電磁ノイズを抑制する必要がある。
 実際の回路で回路配線を種々に変えてその長短を論ずるのも一方法であるが、対策対象となる電磁界の周波数が〜数10[GHz]に及ぶため、測定の再現性、関連要因のしぼり込みに問題がある。 
 そこで本研究では、プリント配線板の内、配線部分からの放射電磁界の時間変動を数値解析するプログラムを作成し、これをモデル回路に適用することで放射電磁ノイズを抑制するための指針を得るようにした。
 ところで時間領域での電磁界解析手法として、有限差分時間領域法(FD−TD法:Finite-Differrence Time-Domain Method)や伝送線路行列法(TLM法:Transmission Line Matrix Method)などが研究されてきた。FD−TD法はMaxwell方程式を時間と空間について直接差分する方法である。TLM法は電磁界変数を等価回路モデルに置き換えて解析する手法である。
 これらの手法は空間的に隣接した格子点での値しか用いないため数値解析には有利である。また一方、TLM法は1格子点当たり5つの電磁界変数をとるため大きなメモリを必要とするのに対し、FD−TD法は1格子点当たり1電磁界変数ですむため、メモリを効果的に利用することができる。そこで、本解析ではこのFD−TD法を用いることにする。
 

資 料: