研 究 報 告 書

報告書名:

工業技術研究報告書
 

報告書番号:

No.39
 

報告書年度:

2010
 

研究種別:

企業等課題解決型受託研究
 

テーマ名:

たて糸インクジェット捺染織物の試織
 

副 題:


 

担当者:

(素材応用技術支援センター)渋谷 恵太、橋詰 史則
 

抄 録:

たて糸捺染は捺染(プリント染め)の一形態であり,布帛に対して行う一般的な方法と異なり,製織前の引き揃えられたたて糸に対し捺染を行う手法である。よこ糸が無いため、糸の密度が疎な状態で捺染を行え,捺染面の裏側まで染料が行き渡り,製織後の織物は表裏が同じ色柄に仕上がる。これは一般の捺染品にはない特長である。
たて糸捺染織物の一例としてほぐし織がある。これはごく粗くよこ入れして仮織りした織物に捺染を施し,よこ糸をほぐしながら本製織を行う工程を経る。大正昭和期に着物柄として隆盛を極めたが,現在は工業的な規模ではほとんど行われていない。
織物整理業の(有)金丸整理工業(見附市)は、たて糸巻き取り装置と大型インクジェットプリンタにより構成されるたて糸インクジェット捺染装置を開発した。これは製織用ビームに巻いたたて糸に対してインクジェットプリンタにより染料を捺染した後,これを製織,熱処理を行い、たて糸捺染織物を得るものである。このたて糸捺染技術には多くの特長がある。まず旧来のほぐし織りと異なり,仮織りとほぐしの工程がないことによる効率の良さがあげられる。捺染はビームに巻かれたたて糸の始端から終端まで連続的に行うことができ,フィルム貼付等によりたて糸を固定する手間もなく,不用な柄の切れ目が生じることもない。また、コンピュータとインクジェットプリンタによるデザインと染色のため,柄の表現,色数に高い自由度がある。もちろんビームの途中で色柄を変更することも可能であり,多品種小ロット化対応に適している。
また、そもそもたて糸捺染の広幅織物自体が従来市場にない新規のものであり,生地表裏が同柄の広幅捺染生地という特異性,優位性を生かし,従来捺染織物が不得手としてきた,生地の裏側にも柄表現できることが活かせるような商品分野への展開,例えばブラインドなどのインテリア用品等,衣料以外の用途へも活用が期待できる。
当センターはこの捺染技術の開発に対し本年度も対応素材の幅を広げるためのミニ共同研究を実施するなど継続的に支援を行ってきた。本研究は当技術をPRするための見本品製織を行ったものである。
 

緒 言:


 

資 料:

21H21たて糸インクジェット捺染織物.pdf(約217.62 Kバイト)